劇団マルク・シアター 劇団結成25周年記念公演
おめでとうございます。

以前、生方さんに、「どうしてあんなきっちりしたストーリーが作れるんですか?」と聞いたら、戯曲を書く時は、まずチャート表のようなものを作るという答えがありました。作りながら、途中で流れが破綻してくると、その作品は反故にするとも言っていて、「すげえなあ」と感心したことがあります。

そうやって、25年作り続けてきたんでしょうね。

お客の減った商店街のおはなし、と聞いていたので、のっけに「上州亭丸九」が出てきて、歌舞伎か新派のような話がはじまった時はちょっと驚きましたが、花道を使った、母と娘の別れの場面は、昔と今が見事にだぶって、立派にお涙ちょうだいのシーンとなりました。
こういうところ、生方戯曲はうまいです。

生方さんは、前から落語や世話ばなしは得意だったんでしょうか。今度お会いしたら、聞いてみようと思いますが、ストーリーテラーうぶかたは、バージョンアップしたように思いました。

全体的に、ちょっと「やりずらそう」に見えたのですが、もしかすると、このお芝居は「ながめ余興場」ありきで、作られた作品ではなかったでしょうか。だとすると、「ながめ」の場の雰囲気と、お客さんののりは、市民文化会館とは違ったでしょう。こういう時、「ながめバージョン」も観ておくべきだったと後悔します。

私がマルクの芝居を見始めてからでも、20年近くになります。生方さんや、舞台の上でしか存じ上げない役者さんも、ちょっと年をとったかな、なんて気がしますが(笑)、30周年、50周年目指して、頑張ってほしいです。
お互い、健康がいちばんです!