1月21日、大学で公開稽古、ミニ発表会やります。
よろしければお越し下さい。

2008年度 後期 芸術? 舞台芸術
公開稽古・ミニ発表会 スケジュール表(予定)

■開催日時
2009.1.21
14:40-15:40  ストレッチ、脱力、呼吸法、発声
15:50-16:50  稽古(小返し)、通し稽古
17:00-17:20  発表会 (一回10分)

■演目「ふつうのくま」 場面4 森の朝
劇作家・別役実
登場人物・熊、ネズミ、ヤギ爺、お鹿、ミス・リス
上演時間 約10分
稽古時間  本読み・1時間半  稽古・7時間半+1時間(4+1回)

■原作:佐野洋子「ふつうのくま」講談社 1994年11月発行 1,050円
えほん・いんふぉ 佐野洋子さん紹介

■講義のねらい
1 おもしろい演劇とはなにか。それは、うまい演技をすることではなく、舞台の上で役者同士の関係性をはっきり打ち出すこと(仲が良い、心配している、からかっている、腹を立てている等)、その関係性の緊張感を持続すること、緊張感を観客と共有すること、この三つを実現できるようにしました。

2 学生の気質が素直であったこと、男子オンリーなので、ある意味、のびのび受講してくれたので、例年より一歩踏み込んで、かなり「ダメ出し」をしました。どこがだめなのか、どう変えていけばいいのかを例年よりはっきり指摘しました。おそらく、学生のほうも、「ふつうはそういうことまで、明らかにしないだろう」と思うところまで指摘されたと思います。あとを引かないように、問題点を明らかにし、その場ですぐ解決するよう心がけました。

■脚本「ふつうのくま」のあらすじ
森の仲間たちが毎日楽しそうに暮らしている
おじいさんのおじいさんのおじいさんのおじいさんが空を飛んだ熊
熊の家には、空飛ぶ赤いマントが代々伝わっている
空を飛ぶこと=勇気をもつこと
空を飛ぼうかどうしようか熊はずっと迷っている
熊のことも心配だし、ひとりぼっちになるのも嫌なので、ネズミはずっと反対している
「場面4 森の朝」は、そんな熊が、空を飛ぶことを決心する場面
崖の上でまだ迷いながらも、赤いマントを翻して飛んだ熊
その場面は、飛ぶ熊を見あげるネズミのみが登場する
しばらく帰って来ない熊を心配しながら、ネズミは、森の長老・ヤギ爺から、飛ぶことも勇気だが夢を諦めない、夢を持ち続けることも勇気。赤いマントは代々の熊にその夢を伝えてきたのだと諭される
そこへ帰ってきた熊は、茶色の毛が、真っ白になっていた
なにかあったの?と聞かれた熊は「いや。なんにも」と答える
ネズミ ねえ、熊。空を飛ぶってどんな気持ち?
熊   (じっと遠くを見て)・・・言いたくないんだ。



熊   あのね。空を飛ぶって何が何だかわからなかったよ。ただこわかっただけなんだ。何にも見えなかったよ。ぼく、眼をつぶったままだったからね。ぼく、本当は、勇気なんてなかったのかもしれない。
ネズミ   ・・・
熊     ・・・
ネズミ   本当の勇気って、きっとそうなんだね。
また、いつもの楽しい森の毎日に戻っていく

群馬県立県民健康科学大学